Introduction

本池大介の質感。その存在感。
「皮革と漆」。
「動物と植物の痕跡」。

本池大介によって生み出される”痕跡”のかけ合わせ。
皮革には何層もの漆が塗り重ねられ、それぞれの層に惜しみなく時間と手仕事が施される。
その漆皮作品は、手を加えれば加えるほどに、不思議と透明感が増していくように感じられる。
まるで漆そのものが革の内部から滲み出て、混ざり合うかのような質感は、革が本来持つ素材感を凌駕し、全く新しい素材の可能性を提示している。

作家自身の原風景である濃い霧に包まれた山陰地方の情景が、繊細な漆の重なり合い、そして色の混ざり合いによって表現されている。
動物からもたらされる皮革と、植物由来の漆を使って創作することは、それぞれの痕跡をかけ合わせる仕事だ、と本池氏は常々言う。ベースとなる革と対話しながら、一層、また一層と漆のレイヤーを積み上げていく。

素材としての皮革を知り尽くした作家が生み出す唯一無二の漆皮作品群と共に、本池大介の現在地を展示致します。

Topics

  • Recption
    会期初日の15時より本池氏を招いてレセプションパーティーを開催します。お気軽に参加ください。

Profile

本池 大介
革職人の家に生まれ、物心つく頃には革に触れ、遊び、生活の全てで革と向き合う日々を経て、家業として革職人になるべく幼き頃より父親のアトリエに入り、厳しい修行時代を過ごす。

革の持つ素材としての可能性を探求し、革に構う日々を経て、青年期にはフィレンツェの工房にて修行期間を持ち、革だけでなく地金や彫金といったマテリアルでの物作りに没頭しながら、あくまでも革細工師が作るジュエリーとは何かについて研鑽する日々を過ごす。
帰国後は家業の生業をブランド化し、そのブランドを代表するクラフツマンとして目覚ましい実績を残す。
20年余にわたる家業のブランドを代表するクラフツマンとして期間を経て、本池大介個人として独立し、Craftsmanshipを超えたところにあるArtisanとは何かを表現するべく、あらゆる天然素材に向き合い、material / matièreに拘り抜くプライベートブランドとして、taupe D.Motoikeを立ち上げた。 また、より作品性の強いアーティスト/作家としてのクリエイティブな表現に関しては、Motoike Daisuke名義の元、taupe D.Motoikeとは異なるアプローチにて発表していく。

The beginning of
Tones on Tones

本池に見せられた、革に漆を塗り重ねた原版。
これまでに見たことのない表情に驚きを隠せませんでした。
この表現が年々、進化し続けています。

Shoes



Objects



Art works

Access

OPEN
2025年05月16日(金)-25日(日)12:00 - 18:00
ADRESS
東京都港区南青山6-9-2日興兒玉パレス 104
PHONE
03 6450 6725

Credit

Gallery Direction
Nobuhiko Akiyoshi
Contributors
Yusuke Shiiki
Tomoyuki Washiyama
Akihiko Fukuda
Roca Onishi
Sho Shokan(Plot)
Shoko Akiyoshi