Introduction

BY NOBUHIKO AKIYOSHI
galrie a director

今回は「オブセッション展」というタイトルを付けさせていただきました。チクチク手縫いでやってるオブセッションではなく、モティーフの表情や姿勢の表現に対してのオブセッシブな彼の拘りみたいのが出ています。顔の表情が気に入らない、ちょっとおかしい、ちょっと違う、自分の思い通りじゃないとか、ちょっとした姿勢がなんとなく違うということで、頭をとって付け直す、手をとって付け直す、姿勢が変わっていくとか、それを何度もやり直す。付け足されたり削ぎ落とされたりしながら、完成形に近づいていくんですけど、そこの半端じゃない拘りを見てほしくて、オブセッション展とさせていただきました。彼の新しい表現を何か見出せないかな?ということで、これまで集めてきたフランスのアンティークベットリネンのように、とても古いリネン素材をお渡ししてパッチワークで作っていただきました。意図として、あえて白、ベージュ、薄いグレーの染色してない生地で作り込むことによって、より表情であるとか、造形的な拘り、ポーズ、そういうものによりフォーカスを当てたいな、と思いました。それともう一つ。縫製する、縫い込んでいくという行為を、生地をパッチワークする事だけじゃなく、縫うそのものの行為自体に意匠を込めて欲しく、縫製のステッチ一つ一つが柄になっている、羽を模してるとか、モティーフの象徴的な柄を構成するような、そういう表現にトライしていただきました。

About

1974年奈良県生まれ。キノコ学者を父に持ち、幼少の頃から動植物や昆虫などに強い興味を持つ。1993年より作品の制作を開始。ファッションブランドとコミッション契約し制作を請ける。2020年、コロナ禍で立ち止まった。自分の表現したいものは作れているのか?2021年、13年ぶりに自身の名前で作品発表を行う。 父譲りの観察力をもとに、布を用いてオールハンドメイドで数々の動物を創り出す。一口に布といっても、尾州のスーツ地のマス見本素材からアンティークリネン生地に至るまで、小さなはぎれをつなぎ合わせ、本物さながらの驚くような躍動感を表現する。瞬間を切り取った猫、眼光の鋭い梟、そして不思議な魅力を感じるウサギなど… その作品の数々は、誰もが子供のころに感じた動物の不思議な魅力と、衣田が最も大事にする、何とも言えない表情を持つ”布の彫刻”である。現在は、当ギャラリーにて新作を発表しながら、国内各地で作品を展開中。
Interview

Inspiration

In his notebook
新しい創作が始まるとき、彼はMOLESKINのノートを一冊買う。そこにインスピレーションの欠片を閉じ込めて、完成への地図を描く。新聞記事の切り抜き、ミュージシャンの写真、アニメキャラクター、ドローイング、詩、空想の生き物、図鑑の様に記録した生物模写、布の端切れ、作品の設計図など。

       

About ObsessionMasayuki KInuta × Nobuhiko Akiyoshi

WORKS

     
   

Open Gallery

       
下記日程で作品をご覧いただけます。ご来場をお待ちしております。
※アポイントメントは不要です。
Open gallery
2021.10.29 FRI - 11.7 SUN12:00 - 19:00
Adress
東京都渋谷区神宮前3-36-26
ヴィラ内川101号室

※  ご来廊の際には、必ずマスクの着用、咳エチケットにご協力ください。
エントランスで、アルコール除菌液にて手指の除菌をしてください。
スタッフはマスクを着用して接客をさせていただきます。

Credit

Gallery Direction
Nobuhiko Akiyoshi
Contributors
Yusuke Shiki
Roca Onishi
Masakado Nishibayashi
Hiroki Osuka
Ahraun Chambliss
Shinwoo Lee
Junko Suzuki
Shoko Akiyoshi